美容師にとって、まずはじめに目指す目標であり通過点のスタイリストデビューは平均3年と言われています。
ここ最近は、最短1年半〜2年などの超短期間でデビューできる謳う店が増えてきています。しかし、お店の都合による短期デビューほど危ない場合があります。
そこで今回は「スタイリスト短期デビュー」の意外な落とし穴についてご紹介します。
今、デビューしても「売れない」美容師が急増中!
いくら「髪」を切れたとしても「指名」はないってホント!?
「美容師」という仕事は、お客様から「ご指名」されてからが、やっとスタートライン。
日本の人口はバブルがはじけてから2000年以降、若年層が右肩下がりで、43歳~50歳が一番多いボリュームゾーンだと言われています。
一般的に美容学校を卒業し、お客様の髪を切る状況になった時、担当する年齢層は43歳~50歳が最も多いのです。もし仮に20代の若者が50代の親世代を切るという状況を想像してみてください。
65歳以上人口が年少人口の2倍を超える
我が国の人口ピラミッドは,近年,出生児数が第2次ベビーブーム期(昭和46年~49年)をピークとして減少傾向が続いていることを反映し,二つのベビーブーム期の人口が膨らんだひょうたん型に近い形となっている。年齢3区分別にみると,年少人口(0~14歳)は1623万3千人で前年に比べ15万7千人の減少となった。生産年齢人口(15~64歳)は7785万人で前年に比べ116万人の減少となった。一方,第1次ベビーブーム期(昭和22年~24年)生まれのうち,昭和24年生まれが新たに65歳に達したことにより,65歳以上人口は3300万人で前年に比べ110万2千人の増加となった。この結果,65歳以上人口が初めて年少人口(0~14歳)の2倍を超えた。なお,75歳以上人口は1591万7千人で31万5千人の増加となった。
人口推計(平成26年10月1日現在)総務省統計局より引用
いくら髪を切れたとしても「年上の方お客様」の人気者になり「指名」してもらうことは別
もちろん、デビューしようと思えば誰だって可能です。
しかし、いくら髪を切れたとしても「年上の方お客様」の人気者になり「指名」してもらうまでを1年足らずでできると思いますか?
もう一度よく考えてみてください。
【経験43歳~50歳】のお客様を
【経験の浅い】スタイリストが応対する。
どうなると思いますか??
責任感を感じてしまい、最悪の場合「うつ病」を発症するケースも
スタイリストになるのが夢なのですが、お客さんにカラーを施術するのでさえお客さんの反応が怖くて、息が苦しくなるので仕事を辞めようかなとも思っています…。
detail.chiebukuro.より引用
毎日とにかく仕事が辛くて本当に辞めようか悩んでます。
人間関係がとても良い職場なので、明日だけは頑張ろう、明日だけは頑張ろう、となんとかやり過ごしてる状態です。
でもこのままではおかしくなってしまいそうです…。detail.chiebukuro.より引用
以前、美容師をしていた時にうつ病になってしまい、美容師を辞めました。
それから転々と美容師や事務などの、 仕事をしてみたものの1~2ヶ月で嫌になってしまい仕事を辞めてしまいました。
頭ではこうした方がいいなどわかっているつもりでも、心と体がついていかず、なかなか仕事を続ける事ができなくなってしまっています。
美容師をしていた頃は一人暮らしが出来ていたのですが、今はそれも出来なくなり実家に居ます。
親にも心配をかけ、金銭的にも負担をかけているかと思うと、仕事をしなくてはいけないと思うのですが、なかなか続ける事ができません。
心療内科に通って薬ももらっていますが、なかなかいい方向にもいかず、病院も変えていますが、なかなか治りません。detail.chiebukuro.より引用
私職業美容師なんですが、いかんせん不器用で正直めーっちゃくちゃ下手くそです、練習は毎日頑張ってますが、なかなか上達せず、でも肩書きはスタイリストです。
正直お客さんにハサミを入れるのも申し訳ないレベルです。
こんなとこで聞くことではないかもしれませんが、下手くそな美容師に当たった時どんな気持ちになりますか?いつもカタログとは程遠い仕上がりになってしまいます。
毎日辞めたいです。detail.chiebukuro.より引用
この声は、極度のプレッシャーに押しつぶされてうつ病を発症していたり、美容師としてスタイリストデビューをした後に悩んでいる方々の生の声です。
こういった状況を想定せずの短期デビューは危険としか言いようがありません。
今現在、美容室経営の現状は無理をしてでも短期デビューをさせる傾向があります。
極端な「短期スタイリストデビュー」は注意が必要です。
本当にお客様に支持されたトップスタイリストは、技術よりもお客様にファンになっていただける経験と人間味が最も重要なことを知っています。
また、今の時代の美容室には常に時代に合わせた本当の美容師を育てることが求められています。
長く働ける美容室を見つけるには「カリキュラム」の内容をきちん確かめよう
「美容師」という仕事は単に技術や知識があるだけでも「売上」はあがりません。小手先の技術で頭でっかちになるのではなく、人間的に成長させてくれるカリキュラムがある美容室に就職しましょう。
美容師人生を楽しみながら、圧倒的な人気が出る美容師になることができる美容室に就職できることを願っております。
こちらの記事もよく読まれています
株式会社BRIDG DESIGN WORK’S
代表取締役 斉藤 章行
そのお店だけの”ウリ”をいち早く見つけて会社・商品・個人を売れ続けるブランドにする「突き抜けたブランドづくりの達人」株式会社BRIDGE DESIGN代表取締役社長。大阪のコンピュータ系専門学校で様々な技術を学んだ後「カジカジH」「FUDGE」「MYベストヘア」「InRed」など人気雑誌を数多く手掛ける美容専門広告代理店に入社。デザイナー・カメラマン・ライター経験を経て2015年BRIDGE DESIGNを設立。その経験を生かし現在は「突き抜けたブランドづくりの達人」として500社以上の広告制作・空間プロデュースに携わる。実績としてはスタイリスト年収1,000万計画、企業の問い合わせ件数300%アップ、たった3ヶ月で新規顧客2,000人プロジェクト達成や、新卒求人0人が毎年8名以上など、関わった全てのクライアントを圧倒的な成功に導いている。今現在も美容師の独立プロデュース・メーカー・ディーラー・サロンの広報顧問として多くの企業にとっての結果を追求し続けている。最近では、美容師の将来を見据えた「ゼロスタプロジェクト」を推進し、美容室直営店舗の運営にも力を入れています。現在、美容室4店舗、アイラッシュ2店舗を展開し、25歳の美容師が3ヶ月で月給60万円を達成するなど、将来に不安を抱える美容師たちに新たな希望を提供しています。美容業界に新たな価値をもたらすべく、日々取り組んでいます。