美容室は新卒スタッフを採用するために「求人広告」や「求人イベント」に投資をしたりと、新卒スタッフの求人に対して大変な苦労をされているのではないのでしょうか?そこで今回は、よく美容室経営者がお悩みの「美容室が求人しても応募がない7つの要因」をご紹介します。
美容学生が少ないのに、美容室の数の方が圧倒的に多い。
2016年現在、日本においてヘアサロン・美容室・美容院の数はどの業種よりも最も多く、約23万件とコンビニエンスストアの約5倍と言われています。
しかし2016年度の美容学校の入学者数は1万8千台を割り込でいるんですね。これではほとんどの美容室(サロン)に新卒スタッフが採用できていない事になります。
むしろ美容学校新卒生を1人でも雇用できることが、美容室にとってはすでに「奇跡」に近いということがわかります。それほど、美容業界がいかに深刻な求人難ということ。
美容学校入学者数 2年続けて最低を更新
文部科学省は平成27年度学校基本調査(確定値)を2015年12月25日発表した。2015年に美容科に入学した学生は、前年より336人減少し、1万8千台を割り込み、1万7956人だった。2年制になって2年続けて最低を更新した。〜理美容ニュースより引用〜
美容室専門求人イベントでも「学生集め」が難しくなっている。
<美容室が求人を掲載する主な美容業界専門求人誌&求人イベント>
●美容師の求人、美容室の求人【リクエストQJナビ】
●就活EGG | 美容師・美容室の求人サイト【ビューティーエッグ】
●全国の美容学生のための求人情報サイト Be Star Channel【ビースター】
●美容師・美容室の求人・転職|【リジョブ】etc….
美容室は求人活動で、スタイリストやアシスタントを採用したいと思った時、どんな行動をとりますか?多くの方はリクエストQJやビースターマガジン、またはカジカジH、サリダなどの美容求人広告に掲載を依頼したり美容学校を集める求人イベントなどでブースを確保し美容学生さんアプローチされますよね。
どうやってもスタッフが集まらない・・・
しかし、いくら頑張ってアピールしても思ったようにサロン見学や面接の連絡が入らない。また、見学まではあったとしても面接にまで繫がらない、、、とにかくどうやってもスタッフが集まらない・・・美容室の経営者はこういった深刻なお悩みをお持ちの方も多いと思います。
以前までは、数多くの美容院(サロン)が集まる美容学生向け求人イベントや求人フォーラムは、美容学校側が授業の一環として生徒を送りだすことが多かったので求人イベントの動員数も1イベントで1,000人前後集客できたりとかなり活気があったのですが、最近は500人…もしくはそれ以下の動員数しか集められていないのが現状です。
その背景には
「学生数の減少で全てのサロンに学生を送れない」
「卒業生サロン優先化」
「美容学校内でのイベント化」
「美容学生を商売のネタして使って欲しくない」
「信用しているサロンに大切な学生を託したい」
など、美容学校側の考え方も変化しているという事が、美容学生向けの求人イベントや求人フォーラムも学生を集める事ができなくなっている要因だと推測できます。
美容師の「サラリーマン化」が進んでいる。
あなたが美容室で働きたいと思った理由は何ですか?
「将来は自分のお店を持ちたい!」という方も多いのではないのでしょうか?以前は確かに美容業界とは独立するのが当たり前でした。
修行時代のアシスタント時代はいわば下積み時代の丁稚奉公の文化が今も残っています。当時は10万円以下の月収で早朝から深夜まで働いてきた方も少なくないでしょう。
しかし、今の美容師は独立のリスクを理解しているので「長く働ける美容室」を探す傾向にあります。一般企業のような手厚い社会保証も少なく、長時間勤務は「ブラック」という解釈なんですね。
今や美容室は社会保険やお給料など、生涯働くことができる環境を提供することが必要になってきました。美容業界は基本的に離職率も高い傾向にあるので、美容室はスタッフ集めに常に苦労するしかない状況にあります。
こんなサロンも、今やブラック扱いかもしれません!
・定休日に、講習会・勉強会・モデルハントを強制される。
・公休日は必ず出社してレッスン。
・公休日にも予約を入れられて休めない。
・お休みだからとレッスンに出社しないと「不良社員」扱い。
・身内の結婚式など大事な用事でも絶対に休ませてもらえない。
・有給休暇があっても使えない。実際使っている先輩もいない。
美容室の過去に「辞めたスタッフ」が多い。
美容学生や応募者は、就職したいサロンを探す際に「就職課の募集要項」「美容専門求人誌」「求人イベント」を主に参考にするのが一般的ですが、耳障りの良い事だけを記した、似たり寄ったりな内容の求人誌では、自分が働いているイメージができず「不安」を感じています。
その場合「信用している美容学校の先生」の意見を最も参考にする場合があります。
一方、美容学校の先生としては離職率が低く、就職した学生からの実体験を聞けた印象の良い美容室(サロン)が最も正確性のある情報だと理解しています。
たとえ入社しても「長続きしない」すぐ退職されてしまう。
せっかく念願のスタッフが面接にきて採用!!さあ、これからみんなで一丸となって頑張ろう!と言っている矢先に・・・
すみません、美容室をやめさせてください!!
びっくりとしか言いようがありません。しかし最近はいたるところで耳にする話です。「なんでだろう?….」「何か悪いこと言ったのかな??….」自問自答を繰り返しますよね。
もちろん退職するスタッフの理由として最も多いのが「思ったようなサロンではなかった….」「美容師ってこんなにキツイんだ….」というもので、美容業界から離れてしまうことも多くあります。
「入社祝い金」目当ての場合も要注意!!
しかし、それ以外の要因として最近多いのが「入社祝い金目当て」で美容室に面接を受けに来たり、実際に採用され何日か働いて、祝い金を受け取ったら即バイバイ!というパターン。その場合は防ぎようがありません。
あなたの美容室で働く「理由」がない。
上記で挙げたように美容室はコンビニよりも数が多い状況です。その中であなたの美容室に応募に来てもらうは、極端な言い方ですが、その応募者にとってあなたの美容室が23万件の中で1番になる「理由」が必要です。
そんな、応募者(美容学生や転職希望の美容師)にとって「働くなら絶対あの店!!」と思える美容室に、あなたのサロンはなっていますか?その決定的な違いが30秒以内に即答できない美容室は要注意です。
美容業界が「求人難」ということに気づいていない。
これは、そもそもの問題です。今まで美容室に雇用されていたスタイリストが独立する場合、スタッフ集めくらいオープニングだから簡単にできる!と美容室の求人に対して軽視してしまっていることが原因です。
しかし、それは無理もありません。だって今までは、以前のサロンのオーナー(経営者)が血眼になって求人活動に投資してくれてたのですから…その大変さはスタッフになかなか理解されない事が多いのです。
美容師の独立や開業で、最も頭を抱えるのが「集客」よりも「スタッフ集め(求人)」ということを意識しましょう。店舗を作ってセット面もたくさん作って、さあ来月からオープン!、、となってからのスタッフ集めをしてしまうと確実に泣きを見る事になります。
まとめ
応募者が集まる求人にするためには?とはいえ、求人を出すにしても、当然広告費がかかりますから、求人を出したならしっかりと応募者を集められるようにしたいものです。
もちろん他の美容室も同じことを考えていますので、他社より優れた求人情報を出す必要があります。しかし、いくら求人費にお金をかけて多大な広告費を使っても、応募者がでなければ大切なお客様からいただいたお金をドブに捨てているのと同じ行為。
その結果を最大限に高めるためには「求人誌」や「イベント業者」「販促ツールデザイン業者」は成功事例があって、信用できる会社を選定し「優秀なスタッフ」が集まる美容室を目指していきましょう。
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株式会社BRIDG DESIGN WORK’S
代表取締役 斉藤 章行
そのお店だけの”ウリ”をいち早く見つけて会社・商品・個人を売れ続けるブランドにする「突き抜けたブランドづくりの達人」株式会社BRIDGE DESIGN代表取締役社長。大阪のコンピュータ系専門学校で様々な技術を学んだ後「カジカジH」「FUDGE」「MYベストヘア」「InRed」など人気雑誌を数多く手掛ける美容専門広告代理店に入社。デザイナー・カメラマン・ライター経験を経て2015年BRIDGE DESIGNを設立。その経験を生かし現在は「突き抜けたブランドづくりの達人」として500社以上の広告制作・空間プロデュースに携わる。実績としてはスタイリスト年収1,000万計画、企業の問い合わせ件数300%アップ、たった3ヶ月で新規顧客2,000人プロジェクト達成や、新卒求人0人が毎年8名以上など、関わった全てのクライアントを圧倒的な成功に導いている。今現在も美容師の独立プロデュース・メーカー・ディーラー・サロンの広報顧問として多くの企業にとっての結果を追求し続けている。最近では、美容師の将来を見据えた「ゼロスタプロジェクト」を推進し、美容室直営店舗の運営にも力を入れています。現在、美容室4店舗、アイラッシュ2店舗を展開し、25歳の美容師が3ヶ月で月給60万円を達成するなど、将来に不安を抱える美容師たちに新たな希望を提供しています。美容業界に新たな価値をもたらすべく、日々取り組んでいます。